皆、心配してくれてるよ

2003年11月7日

今日から一般病棟。新しいふたりの生活が始まるんやね。がんばろうな、カツ!

「一般病棟」といってもカツがいるのは重病人ばかりの4人部屋。見た目は2階の準ICUとほとんど変わらない。「死にかけの病人」から「ふつうの重病人」にちょっとランクUPしたって感じやね。

でも、新しい部屋は5階で、おまけに窓際だから気持ちいい。
水道も近いし、洗濯もできる。
移動の時、抜けた鼻のチューブをいれに、A先生が来た。「先生、こんにちわ」と言ったら、「ふん、またお前」って顔で「ああ」と一言。でも目が笑ってた。
大ゲンカした後の照れくさい感じって目。
あの人は多分悪い人じゃない。感情がむき出しになるだけや。
そういう意味ではカツに似てる。きっとカツのこともわかってくれるよ。
もしかしたらカツのこと、ものすごーく良くわかっていて、わかっているから何とかしたいんやけど、何にもできない自分がはがゆくて、それであんなにムキになるのかもしれない。
また時間があるときに話してもらおう。なんといってもカツの主治医やからね。嫌われるわけにいかないねん。

今日もまたいろんな事、あったね。
K君から、送ってもらっていた先輩たちのfaxやM君の手紙とか、カツにいろいろ見せたね。
ものすごーく迷ってたんだよ、カツに見せるの。
どうしようかなって。
自分がこんな状況のときに元気な人たちのことなんて聞きたくないかな、とか思って。
でもカツが「サリーは家に帰って一人で何してるの?」って聞いたから「サリーは家に帰ったら、ただ寝るだけ」って言った。そして、ようやくカツが、自分以外の人間に対する気遣いをもてる状態になってるて思ったんや。

最初に見せたのはKさんの。「カツへ」って書いてあって、でもカツはすぐにはピンとこなかったみたいで「誰?」一番下の名前のところを指差しながら教えてあげた。
カツの顔!すごかったねえ!!
目がまん丸になってた。身体はベッドに寝てたけど、心は最敬礼!って感じ。驚きとよろこびが手にとるようにわかったよ。つぎにAさん。またまた最敬礼のカツ。何か見せてよかったーって思った。先輩の話はよくしてくれたもんね。サリー知っとる。
カツの自慢やったもんねー。それから「Hさん」って誰?てきいたら「マネージャー」って。ちゃんと口で言った。
本当にすごいすごい!!

K君とM君の手紙も見せた。
何度も何度も、うんうんってうなづきながら見てたカツ。
こんな状態になって、一番辛いのはもちろんカツ。
でめな、みんなみんな、カツのこと、心配しとる。

「みんな心配しとる。BくんもYくんもAさんも。泣いとったよ。」

忘れたらあかんで、カツ。思い出は一方通行やない。
時間を分け合った相手には、それなりの責任はあるんやで。

そんなことは良くわかっているかのごとく
「ああ、俺は今、こんな状態で誰にも何にもできないけれど、お前からちゃんと、みんなにお礼言ってくれ、たのむよ!」
一生懸命、そういったね。わかっとる。全部わかっとるよ。

カツの精神状態が、ちょうど良い感じの今日、お父さんたちと約束してて良かった。
お父さんたちが来たとき、ちょっとカツは息苦しい状態になって、お父さんもお母さんもビックリだったとおもうけど、ふたりがかえるときのカツのセリフ、
「こんな姿で悪かったね」そしてごめんねのポーズ。
カツの優しい気持ちにホロリやね。
ふたりとも目がうるんでたよ。あんな、親泣かしたらあかんよ。

それからもうひとつ。
カツの言う「息苦しい」封じ、見つかってよかったね。
あれは「バイトブロック」って言うんやって。
でめな、あんまりあれにたよったらあかんよ。
やっぱり自分で息せなあかん。

カツの今の状態は「舌根沈下」って言うんやって。
よくテレビとかでやってる「寝てるときに息が止まる病気」と同じ。
原因は全然違うけどね。
カツの場合は、脳の中の、舌の動きをつかさどる神経がまだちゃんと働いてないからやねん。

でめな、今日はいいけど、ずっとそのバイトブロックにたよっとったらあかんよ。やっぱり自分で息せなあかん。

「この麻酔いつまで?」って聞いたやろ?
その答えは「誰にもはっきりとはわからない」やねん。
医者にも、もちろんサリーにも。

ただ、だんだん良くなっていることは確か。
そして、この病院には、多分あと1ヶ月くらいしか、いられないのも確かやねん。その間に、その麻酔、とれるかどうかはカツ次第やねんなー。

あんな、カツ。サリーにはいくらでもわがまま言っていいけど、サリーが居ることでカツがわがままになりすぎて、カツの治りが悪くなるようだったら、サリー、もう病院いかんからね。

がんばらんとあかんよ、ほんま!

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