人生をかえして下さい

2003年11月12日

カツ、今日でちょうど3週間やね。
ものすごーく、いろんな事があったね。
今日、カツに聞いたら、倒れる日の事、細かいことまで全部覚えてるって言ってたよね。
あの時、本当にすぐに家に帰ってよかったって思ってる。
やっぱり思ってたとおり、カツはずっと「サリー、サリー」って思ってたんやね。
「サリーの顔見るまでは死ねない」って。
サリーが家に着いたときに言った言葉今でも覚えてるよ。
「サリーと帝釈天にいく約束があるから死ねない」って。
そうやで。他にもまだまだいっぱい約束してた。
でもまあ、約束はしばらくおあずけやねん。しょーがないよ。がまんしようよ。

カツは話ができるようになったやん!
明日からは多分、話の練習、水を飲む練習もはじまるよ!
「サリーおらんと練習が全部中止になる」とか言わんで。サリーおらんでも練習してほしいんやけどなあ。
でも、できる限り、いっしょにおるから、サリーがんばるから、カツもがんばってな。

カツは今、ものすごいスピードで回復しとる。
医者も、看護婦もカツのスピードについていけない。
でも、それでみんなをせめたらあかんよ。
ただ、カツが常識はずれなだけやねんから。

今日は、初めて車イスでふたりでお散歩したね。
それだって、サリーは死ぬほどうれしかったんやで。
2階も1階も、看護婦さんに会いにいったね。
みんな喜んでくれた。みんなカツの味方やねん。

今の心配。

耳が聴こえにくい。
せっかくCDを持っていっても自分の曲が聞こえない。

神様!どうか彼の耳を返してください。
彼に音楽を返してください。
誰かの耳がどうしても必要なんだったら、
どうか、私の耳で我慢してください。

耳だけじゃ足りないなら、口も目も上げます。
どうか、私の大切な人に人生を返してください。



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